「災い転じて福と為す」
05/07/06-21:32
長い話をします。
今はなんだか「ヒロインが上手」だとか「ヒロインのすごい人」だとか、いいんだか悪いんだかわからない評価を頂いている僕ですが、元々は女性キャラなんて全然使わない方でした。
大学のサークルに入りたての頃は、「皮肉屋のジャーナリスト」や「青年剣士」、「理想に燃える騎士」なんてキャラが僕の分身だったのです。
勿論全員男性キャラで、どっちかと言うと若い男でした。
サークルに入って暫くしてからも、「悪魔の警察官」や「動物使いの召喚士」が僕の分身だったのです。
そんなころ。僕に新しい分身が一人生まれました。
そのリザードマンで魔法使いの少女(!)は、
「とりあえずリザードマンとか亜人キャラがやりたい」と言うどうしようもない理由から生まれたキャラクターで、魔法使いだったのは
「リザードマンというとどうも肉体派のイメージがあるのでそれに逆らう」と言う理由、少女だったのは
「とりあえず女性の方がみんなの驚きは取れるだろう」と言うくらいの理由でしかありませんでした。
そのキャラクターは元々きちんとトカゲの姿をしていてヒロインの欠片もありませんでしたし、常に冷静で理知的、リザードマンの様式美(?)に乗っ取ってカタカナを主体として喋っていたのです。
しかし、ある日状況は一変しました。
それもまた本当に些細な理由なんですが、
「カタカナで喋るの飽きた!」 と言い出した僕は、何とか彼女にひらがなで喋らせようとしました。
その結果、
「要するに声帯が違うからカタカナになるんであって、人型になればひらがなで喋れるだろう」 とわけのわからないことを言い出し、彼女を人型にしてしまったのです。
そこからが大変です。
人の姿になった彼女は、何故か姿と同じく性格まで変わってしまい、オドオドとした内向的な少女になってしまったのです。
人の顔色を伺っていつもビクビクとしている女の子は、正直な話今までの僕のキャラクターストックには存在しない、未知の存在でした。
見ていて痛々しいし、もうどうしていいやら途方に暮れつつも新鮮な体験に楽しさ半分驚き半分。
と言うか、もうなんか駄目だ、と思っていた。んですが。
果敢にも、彼女を攻略するキャラクターが現れたのです。
実のところを言えば前後はちょっと違うのですが、その青年キャラクターは、生みの親が言うのもなんですがちょっと痛々しすぎて付き合うのは大変そうな彼女に対して親身になって、いつの間にか周りの認めるようなカップルになってまして。
本当にビックリです。
なにぶん昔の話なので細部にはかなり厨設定が入っているんですが、今考えればそのあたりの物語は正しくボーイミーツガール。
そう。
プレイヤーも知らないうちに、彼女は立派なヒロインになっていたのです。 その頃から、僕の分身たちにも徐々に女性キャストが増えてゆきました。
リザードマンの彼女が残していった何かが、プレイヤーたる僕の中でだんだんと大きくなってきていたのです。
そして、いつの間にか。
僕は、「ヒロインをやらせると結構うまい」と言う評判を獲得するにいたりました。
とはいえ、僕が思うに僕の分身の女性キャストたちは、まだヒロインたりえていません。
なにしろ、彼女達にはまだヒーローがいないわけですから。
ニューロエイジではヒロインが女性だとは限らないわけで、彼女達という言い方は微妙なんですがまあそれはいいとしまして。
そして多分、彼女達はどんなに強がって見えても、どこかで彼女達だけのヒーローを欲している気がします。
僕の女性キャラの原体験がそうさせるのか、それとも僕自身の創作志向がそっちに偏っているのかはわかりませんが、とにかくそうなんだと思うわけです。
自分にないものを求めると言う気持ちも多分どこかにあって、だから僕の場合自分のキャラクター同士とかはダメなわけですが。
だから、もしも。
興味があって、やってみようと思うなら。
僕の分身たる彼女達に出会ったときに、モーションを掛けてみてください。
彼女達は、どこかで彼女達だけのヒーローを求めているはずなので。
そのときは、貴方の分身にとってのヒロインになれるのかも、しれません。
それでは、今夜はこのあたりで。
Posted by なま