歌う脳髄

どうでもいい事について考える凡百blog

タイトルトマト農家の憂鬱

05/03/19
ある農家が、手間暇かけてトマトを育て、収穫したとしよう。
親戚一同で食べる為だけに作るのならばそれで終わりだが、そうで無い場合、売らなければ腐らせるだけであり、意味が無い。
故に、農家はそれを卸売業者に売ろうとする。

ここで、当然ながら卸売業者は質の悪いものを排除する。
そして十分な質のものだけを選別し、買い付ける。

そうしてトマトを手に入れた卸売業者は、それを今度はスーパーマーケットに代表される小売業者に売り捌く必要がある。
小売業者は、ここで卸売業者よりも更に厳しい基準で、そのトマトの質を評価する。

こうして厳しい審査基準をクリアした、トマトやその他の野菜がスーパーの店頭に並び、消費者はそれを購入、消費する。



さて、では消費者にとって素晴らしいスーパーマーケットとは、どのようなものだろうか?
それは、安く、美味な野菜を提供し、しかも品揃えのよい店であろう。
そして、消費者にとって、上記の条件を出来る限り十分満たす店を選ぶ事は、非常に重要な問題である。

ある消費者が店頭でトマトやその他の野菜を買ったとしよう。
そのトマトが美味であり、またそれ以外の野菜も美味である事が多ければ、その消費者はその店を贔屓にし、足繁く通う。
そしてそういった質のいい商品が揃う店には人が集まり、そうして人が人を呼び、その店は盛況になる。

次に、そのトマトである。
そのトマトが非常に美味であったとして、そのトマトにはその作り手の情報が、例えばモスバーガーの店頭の黒板のように印刷されていたとしよう。
消費者は、そのトマトの「作り手」を贔屓して、その作り手が作ったものばかりを食べようとするだろうか?
答えは否だ。
その理由はシンプルに
「面倒だから」
という一点に尽きる

別段一個人に固執せずとも、毎日美味しく、しかもトマトに限らず様々な野菜を並べるスーパーがあるならば、たかが一つの生産者に拘る必要は無い。
スーパーの客の中で、その味があまりに素晴らしいと感じて一つの生産者に固執するのはごく少数で、その生産者から定期的に直接取り寄せられるようにしたり、美味しかったと手紙を書く消費者など、誤差の範疇に収まる。

もう少し、各々の役割について考えてみよう。
小売業者の仕事は、消費者に様々な商品を、手軽に、かつ安価に提供する事を目的としており、また多くの場合、その商品がどのような経路を辿ってきたかなど、消費者にとってはそれほど興味が無い。

卸売業者は小売業者に野菜を売らねば、そもそもの存在意義が無い。卸売から直接野菜を買っていく消費者もいるにはいるが、小売店で売られる数に比べれば雀の涙ほどである。だから毎日農家を何件も巡って、美味そうなトマトやその他の野菜を探しだす必要がある。
そうして卸売業者は小売業者に贔屓にされたいと願いながら、美味い野菜を小売業者に毎日安定して供給しようと努力する。

農家は卸売業者、小売業者にトマトを売りたい。但し、それはあくまで目的の為の手段であって、本当に農家の人がやりたいのは、品評会で自分のトマトについて
「甘くて美味しいけど、こうやったらちょっと酸味が入って更に美味しくなるよ」
やら
「このトマトを生食用って君は言ってるけども、どっちかというとトマトソース向きの味じゃないか?」
といったような会話を同業の人々とする事であって、その為に卸売・小売業者にトマトを売って、ブランドとして確立したいのだな。
ちなみに農家の人の悩みは、時々卸売・小売業者との会話で

「どうですか、このトマト!色、つや、味、全て抜群ですよ!ちょっと高いのが球に傷ですが」

「いや、ウチは一般消費者向けの量販店なので、こっちの安い、普通のトマトでいいです」

と言われてしまい、手塩にかけて育て上げたトマトが普通に無駄になる事である。
多分そのトマトは塩もかけていないのにしょっぱい味がするに違いない。


まあ、トマトと、それを作る人と、それを買う人々の関係ってのはこんな感じなのだろう。


参考リンク

個人ニュースサイトは情報のパシリとして必要不可欠by240雑記

ネタは天下の回りものby愛・蔵太の気ままな日記


と、休止中と宣言したにも関わらず普通に書いている俺な訳だが。
厨房と呼びたければ呼ぶと良し。
「なんかちょっとだけ暇が出来て昨日ふと思いついちまったから」
と言い訳できるが意味は無いし。
感想:しかしまあ、こういうたとえ話って難しいのう。

そういうわけで今度こそ寝る。



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( ・∀・)つ〃∩ ヘェーヘェーヘェー
Posted by rgy at 21:30